Shade3Dのコツ<大域照明を使おう>
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Shade7の発売以来、気軽にGIレンダリングが使えるようになりました。ここでは、そもそもGIレンダリングってなんぞやという人のために簡単な使い方を解説します。 まず、GIレンダリングとはグローバルイルミネーションレンダリングの略になります。つまりレンダリングオプションにある大域照明のことになります。ようは間接光(周りからの照り返しなど)を表現する照明手法だと私は思っています。レイレーシングだけでレンダリングすると質感はのっぺりしているし影の部分は真っ黒になってしまうなど、いかにもCGくさい絵になってしまいます。しかし大域照明を使うことで質感や影がリアルで写真的な絵作りができるものと解釈してもそれほど問題ないでしょう。 Shadeには標準でラジオシティ、パストレーシング、フォトンマップの3種類が用意されています。まずはこれらの原理や使いどころについて簡単に説明します。 |
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図1はパストレーシング+無限遠光源(つまり直接光のみ)でレンダリングしたものです。レンダリング時間は169秒でした。これはこれで面白いのですが、ご覧の通り影が黒く塗りつぶされ、いまいち表現力に欠けます。 |
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●フォトンマッピング 光源からレイ(光る粒々)を飛ばし、物体への反射・屈折などをシミュレーションすることで間接光を再現する手法です。 レイを放出するためには点光源やスポットライトなどを使わないといけません(無限遠光源では出てきません)。また、レイを反射させないといけないので主に屋内向きではないかと思います。 他の大域照明に比べ計算時間、マシンパワーといい比較的少なくてすむため使いやすいと思います。色の出方もいいようなので気に入っています。 光源1個のみでフォトン100万個で1189秒でした。 |
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●ラジオシティ |
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●パストレーシング 普通は光源から光が出るのですが、カメラ(視点)から光の粒(レイ)を飛ばす結果から間接光を表現しています。最近のグローバルイルミネーションの主流になっているようです。使い方しだいではこれが最も写真的な絵が作れると思います。 IMG(イメージベースドライティング)を用いることでリアルさにさらに磨きがかかります。 シーンの形状には特に依存しないようですが、めちゃめちゃ時間がかかる上にマシンパワーも必要(CPU、メモリ共に)です。屋外・屋内どちらでもいけるはずです。 IBLのみで5000秒でした。 図4のようにノイズが出やすいです。レイトレーシングクオリティを上げることでノイズを減らせます。 |
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次項ではそれぞれの大域照明の具体的な使い方について解説します。 |
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