Shadeのコツ<フォトンマッピングを使おう>
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フォトンマッピングはShade7の大域照明の中でもとくに気に入っている手法です。比較的簡単な設定でリアリティーのあるイメージが得られます。 ちょっと確認ですが、大域照明とはあくまで、照明方法の1種であり、レンダリング方法とは違います(私はちょっと前までレンダリング方法の1種だと思っていました。)。そのため、この中ではレンダリングはフォトンマッピングを使って、レイトレーシングでレンダリングしています。 ページの末尾にサンプルファイルへのリンクもあるので、参考に利用してください。 |
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●シーンの作成 図1は元となるシーンです。1枚の板の上に球が2個乗っかって います。このとき無限遠光源はすべて無しにして、点光源が1個 あります。 |
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●テストレンダリング1 レイトレーシングでレンダリングします。背景には適当な写真を貼ってあります。 レンダリングオプションは、基本設定にあるチェックボックス(背景の影響とか)を全部チェックした以外はデフォルトのままです。レンダリングされた画像が図3です。 影がついて黒いことこのうえないですね。 |
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●フォトンマッピングの使用 今度は大域照明タグで、大域照明をフォトンマップにし、フォトン数は100000に、それ以外はデフォルトのままレイトレーシングでレンダリングしました。レイトレーシングと何が違うの?というくらい影で塗りつぶされてしまっています。 |
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●シーンの改良 |
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●フォトン放出の確認 フォトンがちゃんと放出されていれば図6のようになっています。 |
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●テストレンダリング2 大域照明タグにあるフォトン数を100万にして、レイトレーシングでレンダリングしました。 図3、4と比べると格段に表現力があがっていることが分かります。これはフォトンマッピングの場合、光源放出される光のツブツブが壁などに反射することで間接光を表現しているからです。だから図7のように自然な色合いになってきます。 ちなみに図8はフォトンマッピング無しで、レイトレーシングのみでレンダリングしたものです。光の表現がぜんぜん違いますね。 |
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●まとめ ○フォトンマッピングを利用するときは光源については、無限遠光源は無しにし、点光源や スポットライトを利用する。 ○シーンに壁、天井を作る(壁を使わない方法、屋内シーンでの利用方法については検討中です。) ○フォトン数はテストレンダリングは少なめでもいいけど、本番では多くする(100万単位) くらいでしょうか。 ●注意 ○シーンのスケールの大きさにあわせて光源の明るさを調整する(明るさが小さいと真っ黒に なっちゃうし、大きいと白ばんじゃいます)。光源の明るさは作業画面でもわかるので、全体の バランスを見ながら大きさを変えます。 ○光源は1個が無難(な気がします)。 ○クイックレンダリングだと見えるのに、レンダリングしても真っ黒になっちゃう。そんなときは 壁が邪魔で本当は写っていない可能性があります。そんなときは壁や天井の位置を変えま しょう(遠ざける)。 ○画像全体に明るい丸がある。これはフォトン数が足りないか、明るさが足りないということです。 フォトン数を増やしてみましょう。 |
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どうでしょう?フォトンマッピングは使ってみるとお手軽で楽しいものです。みなさんも積極的に 利用してみませんか? サンプルファイルはこちら(218KB)。LHZ形式で圧縮してあります。ただし、サンプルファイルにより 被った被害については責任を負いかねますのでご注意ください。また、事前にチェックはしておりますが、 ウイルスチェックをされることをおすすめします。 |
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●コースティクスについて Shade7のアップデータから、フォトンマップでコースティクスが使えるようになりました。これはガラスなどの透明なものを光るが通ることで起こる光の集光や屈折を表現するもののようです。 |
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●コースティクスの利用例 図10が使用後の、図11が使用前のものです。まだうまく使えず、よくわからない効果になっています。使いこなせればリアリティの向上につながるはずです。 コースティクスの数(?)が選べるみたいですが、これについてはまだよくわかっていません(誰か教えてくれませんか?)。 シーン中にガラスがあってもコースティクスを特に必要としない場合は使わないほうが良いです。レンダリング時間がメチャメチャかかりますので。 |
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